【ますはら通信】 増原よしたけ通信(2008年6月号)

皆さん、こんにちは。

 1月18日にスタートした通常国会は、6月21日(土)をもって終了致しました。越年した臨時国会を加えますと280日余となり、いよいよ通年国会の始まりかと思っております。
 さて、この国会を通じて、衆参両院の多数派の逆転が国の政策決定にいかに困難な状況をもたらすか、いやというほど思い知らされました。この結果、国税や地方税などの歳入関連法案で、ガソリン料金などの混乱や地方自治体の道路整備着工の凍結(36道府県で4,000件超)など、政治のツケを国民に回す結果となったことは、誠に申し訳なく思っております。
 参議院で多数を持つ民主党の両院議長のあっせんを無視した政局優先のやり方があったにせよ、世界的な石油高騰によるガソリンなど石油製品の度重なる値上げが、給料の引上げのあまりない中で行われ、一方、道路予算でのムダ使いが指摘されるなど、国民の皆さんの支持を得ることが困難であったことは、真摯に反省しなければならないと思っております。私は1月末に混乱を避けるための「つなぎ法案」の議員立法の提案者として法案の趣旨説明を行いました。そして今は、党内の「無駄遣い撲滅プロジェクトチーム」の公共事業担当の副主査として近々思い切った提案を行います。
 今日の日本は、グローバル化した世界経済の中で、サブプライム住宅ローン問題や、石油をはじめとするエネルギー価格や鉄鉱石などの原材料、更には小麦、トウモロコシ等の食料価格の高騰の最中にあります。そして、こうした全く新しい局面で、世界経済、日本経済も頭打ち、更には下降する危機に直面しております。
 一方、国、地方の財政赤字が拡大する中で、少子高齢化に伴う社会保障関係費は着実に増加します。人類の活動による地球温暖化も進行しています。
 私は世界で最先端の省エネ技術を持ち、その製品を生産している日本(仮に日本の技術水準で世界が生産すれば、CO2排出は50%削減可能)こそ、CO2を出さない低炭素社会を率先して作り世界に普及することが、日本のこれからの成長の原動力になると考えており、党の地球温暖化対策推進本部の事務局長代理として先日政府に提言致しました。
 今は政局ごっこをしている時期ではなく、明確な進路、政策を国民に示して、一致してこの難局に取り組まなければ、日本が取り返しのつかない状況に追い込まれるとの危機感を持って、これからも対応して参りたいと考えております。

今後ともご指導下さいませ。


<道路特定財源の一般財源化>

  今国会で最大の争点となった道路特定財源は、利用者負担の観点から暫定分を上乗せして道路整備にあてていましたが、今年の税制抜本改革時に廃止し来年度から一般財源化することを政府・与党で決定しています。暫定税率を含めた税率は、環境問題、道路整備の必要性、財政状況を踏まえて検討することになっています。
○道路特定財源5.4兆円の内訳
                                      うち暫定 
国            3.3兆円 (1.7)
揮発油税      2.8     (1.4)
自動車重量税  0.5     (0.3)

地方          2.1兆円  (0.9)
軽油引取税    1.0     (0.5)
自動車取得税  0.4     (0.1)
譲与税        0.7     (0.3)

 この国と地方の5.4兆円の特定財源のうち、約0.2兆円は既に一般財源として使用されています。全体が一般財源とされれば福祉や教育などに広範に使われることになりますが、一方、今年度も25.3兆円の新たな借金を予定をしています。このうち5.2兆円が河川や治山、港湾や海岸などの整備にあてられる建設国債、20.1兆円が福祉や教育、防衛などにあてられる赤字国債であり、一般財源化すれば、基本はこの赤字国債がその分減額となり、必要な道路整備分は新たに建設国債の増額となります。
 従って、税率にもよりますが一般財源化したものがどれだけ新しい財源として使えるかは今後の検討課題です。


<長寿医療制度(後期高齢者医療制度)>

 長寿医療制度がスタートしましたが、説明不足もあり大変な不評です。これまでは市町村が運営する老人保健制度(税金で5割、組合健保や国保で5割の負担)がありました。しかし10年前に企業の組合健保が増加する負担を拒否するところが続出したため、いろいろ検討を重ねて、2年前の小泉内閣の時に成立したものです。

 現在75歳以上の高齢者の方々は1,300万人おられます。戦後の苦しい時代を乗り越え、今日の日本を築いてこられた方々に対する感謝の気持と、世代間の共助の精神に支えられて、医療のみならず、年金や介護の制度が作られています。

 この長寿医療制度は、現在12兆円の高齢者の医療費を、現役世代の、税で5割、組合健保等で4割を負担します。残りの1割を1,300万人の高齢者の方々で保険料として負担いただきますが、1,100万人の方々は既に国保等に加入されており、その保険料がそのまま振り替わることになります。残りの200万人の方々は、子供さんの扶養家族として組合健保でカバーされこれまで負担なしでしたが、同じ世代の中で例えば年金が同じ150万円でありながら差が出ることはどうかという負担の公平を図る観点から新たに負担していただくことになります。      

 次に財政力の豊かな大都市と地方では、住んでいる自治体により5倍の保険料の格差がありました。これを市町村から県単位の広域連合にすることにより、2倍まで格差を縮小させます。従って保険料が上がる方も下がる方も出てきます。

 政府・与党は緊急アンケート調査を行い、所得の低い方々に更なる負担軽減措置をとることにしました。今後社会全体の高齢化の進展に伴い、医療費は増大していきます。仮に高齢者の保険料でカバーする1割分を税で負担するとすれば、1.2兆円、消費税0・5%に相当します。どうすれば安心でかつ公平な制度になるか、皆様方と議論をして参りたいと思います。

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