【活動報告】消費者庁関連法案が衆議院・本会議で可決

消費者庁関連法案が衆議院・本会議で可決

 

消費者庁関連法案は、317日の審議開始以来、58時間余の審議を経て、417日の衆議院・本会議において、政府案を一部修正の上、全会一致で可決されました。全会派共同提案による修正案が可決されたことは、消費者行政のための新組織の創設という思い切った取組みに対する認識を与野党で共有することができたなど、今後の消費者行政の推進にとって、非常に意義深いことであると思います。

 

 参議院でもご審議いただいた上で、関連法案の早期成立、一日も早い消費者庁の設立に向け、担当副大臣として、引き続き全力を尽くしてまいりたいと思います。

  主な修正項目については、消費者庁に設置される消費者政策委員会を内閣府に設置、その名称を「消費者委員会」への改称、権限強化など以下のとおりです。

 

衆議院において修正された事項 

1.  消費者庁設置法

修正項目

政府案

修正案

題名

消費者庁設置法

消費者庁及び消費者委員会設置法

任務規定

消費者の権利の尊重等を追加(第3条)

関係行政機関の協力

「関係行政機関の協力」として規定

要求権限である旨を明確化するため、見出しを「資料の提出要求等」に変更(第5条)

消費者政策委員会(消費者委員会)

名称

消費者政策委員会

消費者委員会

位置付け

消費者庁に設置

内閣府に設置(第6条)

委員

独立性

委員は、独立してその職権を行う。(第7条)

人数

15人以内

10人以内(第9条)

勤務形態

非常勤

非常勤

2年以内の常勤化を図ることを検討(附則第2項)

委員の内3名については常勤的に務めることが可能となるように人選(与野党合意)

登用

民間から登用(附帯決議4)

権限

関係行政機関の長に対する資料提出要求(第8条)

①諮問に応じ重要事項を調査審議

②内閣総理大臣、各省大臣に意見

③―

①内閣総理大臣、各省大臣に建議(第6条第2項第1号)

②諮問に応じ重要事項を調査審議(同条項第2号)

③消費者安全法20条による内閣総理大臣への勧告及び報告要求を特記(同条項第3号)

事務局

多様な専門分野にわたる民間からの登用(附帯決議8)

*附則等に規定された事項

所管法律

3年以内に消費者関連法律についての消費者庁の関与の在り方を見直し(附則第3項)

体制整備

消費者庁・委員会・国民生活センターの更なる体制整備を検討(附則第3項)

地方消費者行政

3年以内に国が行う支援のあり方について所要の法改正を含む全般的な検討を加える(附則第4項)

地方交付税措置を活用しつつ、基金を上積みし、支援対象の拡充(「集中育成・強化期間」において増大する業務に係る人件費等)等により相談員の処遇改善を図るとともに、消費生活センターの設置、相談員の配置・処遇等の望ましい姿について消費者委員会で検討(与野党合意)

適格消費者団体への支援

3年以内に国の支援の在り方について見直し(附則第5項)

被害者救済等

3年を目途に加害者の財産の隠匿又は散逸の防止に関する制度を含め多数の消費者に被害を生じさせた者の不当な収益をはく奪し、被害者を救済するための制度について検討(附則第6項)

 

2.  消費者庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律

修正項目

政府案

修正案

特命担当大臣の総合調整権限

特命担当大臣による消費者行政に関する総合調整機能の発揮を明確化するために修正(内閣府設置法第4条第1項)

 

3.消費者安全法

修正項目

政府案

修正案

情報の収集・開示

国及び地方公共団体の責務に追加(第4条3項)

結果の概要の公表

結果の公表(第13条第3項)

上記を国会報告(第13条第4項)

消費者教育

国及び地方公共団体の責務に追加(第4条6項)

関係行政機関の協力

「関係行政機関の協力」として規定

要求権限である旨を明確化するため、見出しを「資料の提出要求等」に変更(第14条)

消費者委員会の権限

内閣総理大臣への意見

内閣総理大臣への勧告(第20条第1項)

内閣総理大臣に対する報告要求等(同条第2項)

重大事故等の範囲

3年以内に財産に対する重大な被害を含め重大事故等の範囲について検討する旨の附則を追加(附則第2項)

 

 また、附則において、不当な収益のはく奪及び被害者救済の制度の在り方の検討を含む6項目にわたる検討条項が設けられております。加えて、23項目にわたる附帯決議が採択されました。

 

消費者庁設置法案、消費者庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案及び消費者安全法案に対する附帯決議

 

政府は、これらの法律の施行に当たり、次の事項について十分配慮すべきである。

 

一 消費者庁がその任務を遂行するに当たっては、消費者基本法第二条に定める消費者の権利の尊重及びその自立の支援その他の基本理念にのっとり行うことが明記された趣旨にかんがみ、消費者の権利尊重に万全を期すること。

 

二 消費者委員会は、自ら積極的に調査審議を行うとともに、内閣総理大臣等への勧告・建議を始め、その与えられた機能を積極的に行使し、消費者の利益の擁護及び増進のため、適切にその職務を遂行すること。

 

三 消費者庁及び消費者委員会は、消費者の利益の擁護及び増進のため、各々の独立性を堅持しつつ、適宜適切に協力して職務に当たること。

 

四 消費者委員会の委員長及び委員は、すべて民間から登用するものとし、その年齢・性別等の構成について十分配慮すること。

 

五 初代の消費者委員会の委員の三人について、常勤的に勤めることが可能になるように人選し、財政的な措置も行うこと。またその他の委員についても、委員としての職務に専念できるような人選を行うように努めるものとすること。

 

六 消費者委員会からの関係行政機関の長への報告徴求、資料の提出要求等に対しては、各行政機関は速やかに対応すること。また、関係行政機関の長は、その有する民間事業者に係る情報に関しても、個人情報や企業秘密、適正手続の確保に配慮しつつ、消費者委員会からの求めに対し、積極的に対応すること。

 

七 内閣総理大臣、関係行政機関の長等は、消費者委員会からの建議又は勧告に対して、迅速かつ誠実に対応すること。

 

八 消費者委員会の独立性を担保するため、その事務局については財政上の措置を含めた機能強化を図るとともに、その職員については専任とするよう努めること。また、事務局職員の任命に当たっては、多様な専門分野にわたる民間からの登用を行うとともに、同委員会の補佐に万全を図ること。

 

九 消費者被害に関する幅広い情報が確実に消費者庁に収集されるよう、関係省庁や地方自治体との連携を密にする等、体制を整備すること。

 

十 消費者庁に収集された情報の調査分析が機動的に行えるようタスクフォースの活用など事故調査のための仕組みを整備すること。

 

十一 消費生活に関わる事故に関する情報は、国民の共有財産であるとの認識に基づき、消費者庁を含む関係省庁は、消費者事故等に関する情報について、個人情報保護に配慮しつつ、十分な開示を行うこと。

 

十二 消費者教育の推進に関しては、消費者基本法の基本理念及び消費者基本計画の基本的方向のもと、学校教育及び社会教育における施策を始めとしたあらゆる機会を活用しながら、全国におけるなお一層の推進体制の強化をはかること。

 

十三 内閣総理大臣は、消費者事故等の発生に関する情報の集約及び分析の結果の公表に関しては、適時適切に、国会に対し報告しなければならないものとすること。

 

十四 消費者行政に係る体制整備に当たっては、関係機関、特に独立行政法人国民生活センター、独立行政法人製品評価技術基盤機構、及び独立行政法人農林水産消費安全技術センターを始めとした商品検査機能を有する各機関の機能強化を図るとともに、消費者庁及び消費者委員会との連携強化のため必要な措置を構ずるものとすること。

 

十五 各地の消費生活センターの相談員の聴取能力及び法律知識の水準向上を図るため、独立行政法人国民生活センターを中心とする教育・研修の充実を図ること。

 

十六 地方公共団体における消費者行政の推進に関しては、今回の法改正の趣旨を周知徹底し、全国あまねく消費生活相談を受けることができ、消費者の安全・安心を確保する体制が確立するよう、万全を期すること。

 

十七 相談員の待遇改善に関しては、今般拡充された地方交付税措置を活用しつつ、地方消費者行政活性化基金の運用に際しては、支援対象を集中育成・強化期間において増大する業務に係る人件費等に拡充するとともに、交付要綱等において処遇改善を図る地方公共団体への交付金の配分を手厚くすることを定めることにより、相談員の時給の引上げ、業務日数の増加による実質的常勤化、超過勤務並びに社会保険及び労働保険に関し法令に基づく適切な対応等を含め、地方公共団体における処遇改善の取組を促進すること。

 

十八 消費生活センターについて、指定管理者制度や委託等を採用している地方公共団体においても、その受託機関における相談員の処遇については、各種誘導措置が講じられることにより、地方公共団体が自ら行う場合における相談員等と同様に処遇の改善が図られるよう万全を期するよう要請すること。

 

十九 今後三年程度の集中育成・強化期間後の国による支援の在り方や、消費生活センターの設置、相談員の配置・処遇等の望ましい姿について、その工程表も含め消費者委員会で検討を行うこと。

 

二十 消費者政策担当大臣が掌理する事務として、内閣府設置法第四条第一項に、消費者の権利の尊重及びその自立の支援その他の基本理念の実現並びに消費者が安心して安全で豊かな消費生活を営むことができる社会の実現のための基本的な政策に関する事項が明記された趣旨を十分尊重し、消費者政策担当大臣は、内閣府設置法第十二条の勧告権の適切な行使も含め、関係行政機関の総合調整に万全を期すること。また、内閣総理大臣は、消費者政策担当大臣の権限行使が十分に果たされるよう行政各部を指揮監督すること。

 

二十一 消費者安全法第二十条の趣旨にのっとり、内閣総理大臣は、消費者委員会からの勧告に対し、消費者の利益を増進するため、内閣一体となった取組が行われるよう、誠意をもって対応すること。

 

二十二 消費者被害の情報収集啓発を行う消費者団体に対し、関係する情報を提供するとともに、活動のための施設や資金の確保等の環境整備を図ること。

 

二十三 消費者庁関連三法の附則各項に規定された見直しに関する検討に際しては、消費者委員会の意見を十分に尊重し、所要の措置を講ずるものとすること。